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高齢者にとって使いやすいトイレとは
- 2021年7月8日
- コラム
トイレは狭い空間のため、高齢者の方が衣服を着脱したり、体の向きを変える時にバランスを崩して、怪我をすることが多い場所です。高齢者の方にも使いやすく、安全なトイレ環境を整えましょう。
介助者も入ることができる広いトイレ
トイレのリフォームを検討中の方は、広めのスペースを確保することをおすすめします。
介助が必要な場合は、高齢者と介助者が一緒にトイレに入らなければなりません。
便器の正面、左右に介助スペースがあると、動作がスムーズになります。
トイレの出入り口の段差がない
少しの段差でもつまづいてしまうことがあるので、段差のないトイレが入りやすいです。
また、トイレマットなども足を引っ掛けてしまい転倒の原因になります。
ドアは開き戸より引き戸
開き戸は、開け閉めするときに体を前後に移動させなければいけないため、体が不安定になります。
引戸は、開閉時の体の移動は最小限に済み、手の力が弱い人でもラクに開け閉めできます。
温度差は最小限に
特に冬場に多いのが、急激な温度差によって引き起こされるヒートショックです。
暖房の効いた暖かい部屋から、寒いトイレに入った時や冷たくなった便座に座ると、体温調整のために血圧が急上昇してしまいます。
トイレに暖房機能がない場合には、暖房器具をつかってトイレの室温を上げるようにしましょう。
トイレの照明は明るく
狭いトイレは暗く足元が見えにくくなりがちです。
明るめの照明機器を用いて、足元が見えやすくなる位置に取り付けましょう。
トイレの床材は滑りにくいものに
便器周りを汚したり、手洗いをした時の水が床にこぼれてしまいがちなので、濡れても滑りにくい材質が良いです。
使用者の体に合った手すりを設置
トイレに手すりをつけることで、衣服の着脱や体の向きを変える時にバランスを崩して転倒するのを防ぐことができますが、スペースが限られているので、手すりが大きすぎて邪魔になってしまったり、使用者の体に合わないと役に立ちません。
手すりを設置する場合は、使用者にとって握りやすい太さか、スペースは確保できるか、最適な高さに設置できるかなどを十分に確認しましょう。
寝室はトイレの近くに
高齢になると、夜中に何度も尿意を感じて起きてしまうことがあります。
トイレまでの距離が長いと、移動中に寝ぼけて転倒してしまったり、間に合わずに失禁してしまうこともあります。
寝室はトイレの近くに設置するようにしましょう。
トイレは一日に何度も利用する場所です。
自分でトイレに行くことはリハビリにもつながり、寝たきりの予防にもなります。
できるかぎり、高齢者の方が利用しやすい環境を整えましょう。