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紙おむつの構造

2021年5月10日
おむつ

紙おむつの構造は、トップシート・吸収体・バックシートの3層構造と、両サイドにある立体ギャザーから出来ています。

尿を吸収しやすく、一度吸収したら確実に取り込んで後戻りをさせない工夫がされており、さらに、両サイドにある立体ギャザーが、横モレを防止します。

今では、排尿後の快適性、運動機能、取り扱いやすさなど、十分配慮されたものがたくさんあります。

実際の構造はメーカーにより多少異なりますが、代表的な紙おむつの構造と、各部位の役割、材質をご紹介します。

一般社団法人 日本衛生材料工業連合会より

トップシート(表面材)

紙おむつを広げた時に、直接お肌に触れる部分。
とても柔らかい肌ざわりの「不織布」 を使用しており、尿を通すシートです。

お茶パックや、お手拭きなどでもお馴染みの素材です。

吸収体

「粉砕パルプ」と、水分を閉じ込める「高分子吸収ポリマー」が敷かれています。

粉砕パルプとは、紙の原料となる木材パルプを綿状にしたもの。

吸収速度が非常に速いことが特徴で、尿を素早く吸収し、ひろげるスポンジのような仕事をしています。

尿をキャッチしたら、高分子吸収ポリマーに尿を渡します。

高分子吸収ポリマーとは、粉末状の樹脂成分を混ぜ合わせたもの。

吸収力と保水力の高さが特徴です。

水分を吸収する際に、粉末からゼリー状に変化し、ゼリー状に固まることで、おむつの内側に尿を逆戻りさせない効果があります。

だから数回の尿でも漏らさずにおむつの内側に固めておくことができ、排尿後、おむつを押しても、しみ出しにくくなっているのです。

バックシート(防水材)

おむつの一番外側にある、防水フィルムでできているバックシート。

吸収された尿で、衣類やシーツが汚れないように、紙おむつの外モレを防いでいます。バックシートには、通気性と非通気性の2タイプがあります。

通気性のあるパッドは、目に見えない小さな穴があります。 水は通さず空気(蒸気・湿気)だけを通すので、紙おむつ内部の湿気を外に逃し、お肌をさらっと快適な状態に保つことが出来ます。

値段は、非通気性より高いですが、肌が弱い方や、皮膚トラブルがある方は、こちらをオススメします。

非通気性は、パッドの中に湿気が閉じ込められ、外に逃がせません。

オムツ交換が頻繫に可能な方は向いています。

立体ギャザー

立体ギャザーは、紙おむつを広げた時に、吸収体の両端にある部分。

トップシートと異なり、水をはじく撥水性の処理をしています。

尿が、吸収体で吸収される前に、紙おむつの外側にあふれ出るのを止めます。

立体ギャザーの効果により、尿の横モレを効果的に防ぐことができるのです。

おむつの構造や素材を理解することで、漏れが減るだけでなく、手間の軽減になり、経済的メリットにも繋がります。

おむつの基本機能は、排泄物を吸収し、衣類や周囲を汚さないことですが、構造や素材にどのような工夫がされているのかをよく理解して、性能を活かして使ってくださいね。