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排泄ケア

2021年4月23日
おむつ

排泄は人間が生活するうえで、必要不可欠なものです。

排泄ケアは、介護においても、デリケートな問題で、最も大切なケアの一つといえます。

失禁は、年齢を重ねれば、誰にでも起こる自然な生理現象ですので、高齢者の排泄介助を、さりげなく受け止めるケアを心がけていきましょう。

では、介護する側とされる側のお互いが、気持ちよく快適に過ごすためには、どのような排泄ケアが必要なのでしょうか。

排泄ケアのポイント

当たり前に出来ていた排泄が出来なくなると、本人も大変ショックを受けるものです。

排泄を失敗したとき、ネガティブなことを言われると、傷つき、他の機能にも影響が出てしまうこともあります。失敗したときの言葉掛けには十分注意し、反対に上手くできたときは、一緒に喜びましょう。

失敗を恐れ、排泄そのものを減らそうと、水分摂取を控えることがありますが、十分な水分をとらないと脱水症状や便秘になってしまいます。

排泄の失敗を気にすることより、体内の水分が不足することの危険性を伝え、水分を積極的にとりましょう。

食事や水分をとった時間や量、トイレに行く時間や、尿の量などの排泄記録をつけるといいですね。排泄パターンが分かることで、トイレへの誘導時間やオムツなどの排泄ケア用品の取替え時間の目安とすることが出来ます。

「おむつ」と聞くと、「寝たきり」と考えることがあるかと思いますが、おむつといっても、寝たまま交換するタイプや立って交換するパンツタイプ、吸収量によって大きさや形が違う尿取りパッドの活用といった豊富なアイテムがあり、活用方法も多種多様です。

トイレへ間に合わず失敗するのが心配の方であれば、紙おむつを使い、またおむつと尿取りパッドを併用して使えば、汚れたパッドだけを交換することができ、経済的で衛生的に使えます。

おむつを使い始めるタイミングや、やめるタイミングなど、ご本人のお身体の状態や目的に合ったおむつを選ぶことが大切です。

適切に行えば、自立排泄を促進し、ご本人の快適な排泄を保つことができます。

排泄後のポイント

排泄後は、ぬるめのお湯を用意して、柔らかい布やガーゼで、こすらないようにしながら、ゆっくり拭いて洗浄しましょう。

洗浄した後は、乾いたタオルで水分をふきとります。

洗浄することで、ただれや感染防止になるだけでなく、気分も快適になります。

排泄後は、臭いも気になります。臭いの原因は、雑菌の繁殖です。

排泄後はなるべく早く取り替えましょう。

また、尿臭・便臭・体臭に特化した消臭商品もありますので、利用するといいでしょう。

パジャマや、シーツも汚れている場合は交換しましょう。

パジャマは毎日、シーツ類は2日に1回の洗濯がおススメです。

難しい場合は、シーツの上に大きいバスタオルを敷くことや、防水シーツを使用するとよいでしょう。尿漏れや、臭いのシミを防ぐことが出来ます。

最後は、必ず石鹸で手を洗い、消毒をし、換気をしましょう。

ご本人が快適に過ごせるように、清潔かつ、手際よく短時間で終わらせるように心がけるといいですね。

排泄をしてもらうご本人は、介護者に対して申し訳ないという気持ちと、恥ずかしさなどを少なからず感じています。

介護する側が、効率の良さだけを優先してしまうと、ご本人の自尊心が傷つき、他の機能にも影響を及ぼすことがあります。

一方、自力で排泄することは、ご本人にとっても自信となり、生活意欲の向上に繋がることも期待されますので、出来ることはご本人に任せて、自立を促すことが、排泄ケアの大切なポイントといえるでしょう。